これまでのライブレポートはこちら↓
・4/29(TOKUZO) ・6/21(TOKUZO) ・7/11 (拾得)
L I V E report : 7/31(at TOKUZO)、8/7(at 庵々)
ひとつの終わりが、別のひとつの始まりを連れてくる
B.HARPを吹くKOI 7月31日、そして8月7日というわずか一週間という短いインターバルでmarimoのライブが2本あった。前者は彼らのホームグラウンドとなった今池TOKUZO、後者は以前にも何度かライブをしたことのある名東区にあるうどん屋さん「庵々」でのライブだったが、2本のライブには全く異なるmarimoの姿が見られた。

中西(per.) まずは7月31日。この日のmarimoはパーカッションを加えた7人編成で登場。この日が初披露となった新曲「Too High」は70年代ソウルフレイバーを匂わせる秀作で、観客の受けも良く、今後の彼らの定番メニューとなる可能性十分な曲だ。ライブ後半ではかつてmarimoのメンバーだったラテン男、西岡がパーカッションで飛び入りして「jumbo」を演奏したりというひと幕も見られた。

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 しかし、何よりもこの日のライブをスペシャリティなものにしていたのは、そのバカテク&センスでバンドにアクセントを添えていたビブラフォン(&キーボード、マリンバ)の殿岡ひとみが、この日のライブを以て最後の出演となったことだ。現在アメリカの音楽学校に籍を置く彼女は、帰国滞在中にmarimoと知り合いメンバーとして参加したが、この夏に再び渡米することはバンドの中では周知の事実だったそうだ。限定期間付ともいえる編成の中、バンドはライブ活動を積極的にこなしこのメンバーで鳴らすことのできる最良のサウンドを求めてきたのだろうと思う。そして、その成果はこの7月のライブでひとつの形を見たといっていいだろう。
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 殿岡ひとみがこのままメンバーとして存続していれば、バンドの音はさらに熟成されていったかも知れない。しかし、期限の限定があったからこそ「上もの楽器群の総チェンジ」という昨年とは大きく違うメンバー編成の中、短期間でバンドはここまでまとまることがきたのではないのだろうか。そしてその事をある意味で立証してくれたとも言えるのが8月7日のライブだった。
anan この日のライブは殿岡ひとみも不在ばかりか、バンドの飛び道具的な位置をになうサックスの鬼頭 哲もスケジュールが合わなかったそうでやむなく不在という5人編成。パーカッションはいるもののギター、べース、ドラム、ボーカルというサウンドの色どり的にはベーシックともいえる編成だったが、それが返ってバンドの骨格の太さというものをはっきりと感じ取ることができたライブとなった。
 古くから彼らのことを知るファンの皆さんはご存知だと思うが、marimoというバンドはその時期ごとにメンバーチェンジをくり返してきたものの、キーボードレスの編成の時期というのは結成当初のKOI、中里、pico大倉、高須というオリジナルメンバーによる時期と、初代キーボーディストのエレナ脱退の後、次のキーボディストに綾乃が加入し、まりも第3期ともいうべき時期を迎える直前にKOI、中里、高須、鮎沢という編成で行われたE.L.L.でのライブぐらいのものである。
 99年に入ってからmarimoは正式なキーボーディストをメンバーに迎えていないが、殿岡ひとみは厳密にはビブラフォン奏者であるけれど、曲によってはキーボードもこなしていたし、彼女の奏でるコード感があったからこそ、現在のmarimoはキーボード奏者を入れる必要は感じていたとしても、バンド的にはいなくても十分にやっていけたと言っても過言ではない。

 だがその一方でバンドは「殿岡ひとみの期限付き参加」という事実を踏まえ、今後の自分達が彼女がいなくてもバンドが傾かないだけの基礎体力をこの上半期の活動の中でひそかにつけてきたのだ。サウンドの色どりこそ変ってはいるものの、シンプルな編成の中に脈打つグルーヴはいつものmarimoと全く変わることがなかったのを見た時、僕はそこに彼らのmarimoサウンドへのこだわりとバンドの結束の強さを垣間見た気がした。

LIVE! この原稿を書いている現在、少なくとも僕の所には彼らがキーボーディストを迎えいれたという情報は入ってきていない。ひょっとしたら9月のライブには久し振りにキーボードレスのmarimoサウンドを聴く機会になるかも知れない。だが今の彼らを見ている限り、幾度となくメンバーチェンジを繰り返しながらもmarimoがmarimoのままだったこれまでと何ら変りはない。きっとまた僕等を元気にさせてくれるライブを見せてくれると期待したい。(NAGOYA 陽一)